北海道株式会社のケース(4)vol.062

(そうか。それなら・・)
あなたは要求を変えた。しゃべった内容が【法人】の記憶に残るのなら、そこからデータがとれる。
退職者の社内での会話の中で、繰り返し発される単語やフレーズの順位表だ。

どんな情報もデータベース化できるなら、そういったテキストマイニング的なデータ加工もできるはずだというと、男は少々戸惑いながらも承諾した。
出来ることはできるのだが、その形の情報抽出は、相当疲れるらしい。

やがて表示された結果をサッと目で追ったあなたは、退職者たちよりも、社長の採用方針に強い関心を持った。

(なぜ、ここまでこだわるのか)
社員にこんな印象を持たせてしまうなら、無理に大卒者を採らないほうが良いのではないか。

『プロフェッショナル集団』の定義見直しを提案するシステム会社の気持ちもわからないではない。

当然、システム会社の面々は、ここまで赤裸々なデータは目にしていないはずだが、北海道社の内部を見た最初の印象で、定義の見直しに着目するのは当然ともいえる。

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