北海道株式会社のケース(6)vol.064

学生を、社会経験が乏しい若造というのは簡単だ。
成熟した社会人なら、高みから批評するように見ることもできる。

しかし、当時の社長にとっては、そもそもゼミの学生たち全員が自分よりも年上だった。

おまけに、自分は作業の積み重ねを仕事と考えてきたが、この学生たちは「ビジネス」という高次元からの視点で計画を立て、その実行プロセスの一部として「作業」があるのだという。

これまで社長が考えたこともなかった「経営管理」を語っている。

二十歳になったばかりの若き日の社長は驚いた。

社長とともに会社を切り回している先輩にしても、高卒で入ってまだ3年目にすぎない。
やはりそんな考え方に接したことはなく、初めて“経営”を知ったような気がした。
二人にとってそれは衝撃だった。

何より、学生たちはプレゼン企画まで考えて実行し、競合を押さえて立て続けに仕事を獲得した。
わずかの期間に実績を積み上げる実力を、二人は目の当たりにした。

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