宮城県株式会社のケース(10)vol.121

「ウチは、すでに業界に対して強い影響力を持っているので、社員にもその自覚を持ってもらうようプロフェッショナル意識の啓発は常時行われています」

【法人】のこのコメントは、あなたの推測を裏付けた。

さらに続けて語ったところでは、社長が就任してすぐに『空調のプロへの道』という連載を社内イントラに載せ、それをきっかけに社内報の創刊が計画されているらしい。

(それはすごい)
直前まで『ただの投資家』だった社長が、経験を積んだベテランに向かって、いきなり“道”を語るなんて、反感を買わないだろうか。

(社長が最も重視している「モチベーションの低下=生産性の低下」につながるのではないか?)

あなたの素人感覚では反射的にそう思ってしまうが、本格的な投資家だと、ある業界に関心を持ってから実際に資金を投下するまでの間には、想像を絶する調査と厳格なセレクションがある。

収集した情報は業界の現役社員から見ても価値あるレベルになっているはずだ。

それに、この宮城社の社長になった人物の発想力や物事へのこだわり具合からすると、素材の発掘状況、国際相場、加工からロジスティクスの諸条件までが緻密に収集整理されているようで、それらを背景にした『空調のプロへの道』には十分な説得力があったようだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする