宮城県株式会社のケース(7)vol.118

(なるほど)
『低次元な搾取』とは全く違った形で“搾り取る”ことを重視した人事戦略である。

(たしかにその形で“搾り取る”なら、働く社員たちにとっても知識の提供で対価が得られる旨味を感じられる)
それだけでなく、高い技術、たくさんの経験値を持つ社員にとっては自己顕示の場が増えて承認欲求も満たされる。

通常は、今持っている技能を開放してしまうとマニュアル等に落とされて一般化し、「これは俺だけしかできない」というアドバンテージを失う。

しかし、やる気や能力のある社員なら、さらに障壁の高いスキルの習得で新たなアドバンテージを築くべく努力するだろうし、それがまた会社の実力として跳ね返ってくることも期待できる。

社長が考える『市場における自社戦力の留保』、『継続的に高い投資効率を上げ得る安定的体制』の正体が、おぼろげながら見えてきた。

一般の中小企業ではなかなかできないことだ。

《続く》

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