宮城県株式会社のケース(4)vol.115

結局、いつもそうであるように、あなたは相手の問題よりも相手自身のことを知ろうと試みた。
あなたの問いを受けて、【法人】は語り始めた。

宮城県株式会社は、フィルターと送風機の製造及び販売を行う中小企業だ。

元々は空調機械用部品のメーカーで、特にフィルターと取付のジョイント部品を専門に扱っていた。

いくつかのメーカーに部品を卸していたが、ある大企業が宮城社の買収を画策している噂が流れ、業界に波紋が広がった。宮城社がどこか1社の傘下に入られると困るメーカーが複数あり、それらの主要株主である一人の投資家が、先手を打って宮城社を買い取った。

(なるほど)
少し興味深い話で、このまま空調機業界の裏側の話を聞いてみたい気もするが、今は鑑定を全うすることに集中しなければならない。

宮城社を買い取った投資家は、社長を続投させたのか、別の経営者を送り込んだのか?

それと、当然ながら会社に大きなストレスが発生しているから、社員たちが受けた衝撃も大きかったに違いない。不倫との因果関係も疑われるところだ。

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