宮城県株式会社のケース(3)vol.114

あのころと比べれば・・
とも言えない。
1個人相手なら経験と記憶を頼りに、繰り返しで対処できる部分もあるが、今回は全てが手探り状態になる。
【法人】の体内環境を取り扱う者として、どこからアプローチすべきか。
しかも、インフォームドコンセントと同時に処置をし、2度と会わない相手に対する生活指導までを完結させねばならない。

(ン・・?)
思えば、これまでの【法人】鑑定だって同じことだ。
・2代目社長と古参社員の間に生じた亀裂
・「学歴」=「実力」と認識して無茶な採用活動を繰り返してしまう心の偏り
・長年乗り続けた運の波から振り落とされた力不足の経営者が感じている焦燥感

一番最近の鑑定では、一流ビジネス誌に大々的に取り上げられる仕掛けという、あなたの人生で全く未知で無関係と思う分野で暴挙をやってしまった。
今日現在ではまだその結果は出ておらず、心落ち着かぬ日々を、ビクビクしながら送っているありさまだ。

最後のは措置が特殊ケースだったが、いずれにしても、【法人】の相談内容の表面的な言葉の後ろに横たわる、得体のしれない「場が持つ病理」みたいなものの存在を感知し、財務諸表を見たり、社内の会話情報を抽出したり、業務手引書を閲覧したり、その時々に応じて社内のデータベースから実情を読み取って将来を予見し、手相で検証する(手相が先の場合もあったが)。
これを繰り返してきた。
こういうやり方をしようと自信たっぷりに始めた理由は、「個人で経験済み」だったからだ。

そして今度は「社内で頻発する不倫」。
ということは、やはり王道で人事データを見てみるべきだろうか。
【法人】に社員マスタを表示させ、不倫フラグに「1」を立てた社員だけを抽出した。
社内に相手がいる同士で並べてみると、男性が年上のカップルがほとんどだが、女性が年上という組み合わせもある。
男性が年上の場合、ふたりの年の差は大きいのに比べて、女性が年上の場合は年齢差がさほどない点があなたの目を引いた。

(こういう関係の場合、年下女性は相手の男性に「父性」を求め、年下男性は相手の女性に対し、自分が「弟であること」を求める傾向があるのだろうか)
しかし、女性側から「父性」を求めるほど年齢の差がある割に、その付き合いが深まるにつれ交際相手の男性のほうに「未成熟さ」が顕著になるケースも見られ、予備情報なしで話を聞いていると、彼女の不倫相手はほぼ同年齢で、いかにも頼りない男性像が思い浮かぶ。

しばらく話をしてから相手男性の年齢を聞いて驚くこともあるが、彼女たちの多くはなぜか、相談に来たにもかかわらず、当初は相手の年齢を明かしたがらない傾向があり、どこかで心理的なブロックが働いていることがうかがえる。

あるいは、相手男性から父性を感じる一方、逆に自らの母性を相手に当て込んで、まるで我が子を守るかのような態度が表れるのかもしれず、だとすればこれも共依存の一種かもしれない。

(まあ、それはいい)
ついつい昔のクセで、個人をターゲットに考えてしまったが、今の相談相手は【法人】だ。視点を変えて、対応方法を一から構築する必要がありそうだ。
(いや)
視点を変える必要はあっても、対応方法を構築し直す必要があるだろうか?

不倫であるかどうかを問わず、あなたが恋愛相談を受け付けた場合にまずすることといえば、相手の全体像をつかむことだ。
というより、相談内容の如何を問わず、それは共通している。
相手の要求が、恋愛・結婚に関する情報の提供であったとしても、短絡的に結婚線や恋愛線を見たりすることはない。

「あたし、いつ結婚する?」
などと言いながら手のひらを突き出してくる女子もいるが、あなたは基本的にそういう手合いは相手にしない。
それはコンサルタントが出会った早々の相手から
「どうすれば売上が上がる?」
と言いながら財務諸表を突き出されても、まともに対応しないのと似ている。

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