北海道株式会社のケース(1)vol.059

前回と同じ地下4階の面談室で次の依頼人を迎えたあなたは、相手の顔を見てギョッとした。

「はじめまして。北海道株式会社と申します」
そう名乗った男の顔は、先日▲▲社だと言ってあなたの鑑定を受けた、あの男だった。

あなたの問いを受けてその男が言う。
「便宜上、この顔を使ってこちらの世界の人と接触しています」

(まだおちょくられているのだろうか)
あなたは疑心暗鬼になるが、ただの悪ふざけであれだけの金額を払うとは思えない。
それに、この男が言うことが本当かどうか、あなたにはすぐにわかることだ。

あなたは男に対して、手のひらを見せるよう要求した。

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北海道株式会社(左手)

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北海道株式会社(右手)

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(まちがいなく別人だ)

手相は明らかに違う。

たとえ何らかの方法で皮膚に細工をしたとしても、手のひらそのものから立ちのぼるこの質感(あるいは固有の気)は再現できない。
それは数え切れないほどの鑑定経験から、直感的にわかる。

この男はたしかに、前回の男とは全く違う人生を歩んできている。

(「北海道株式会社」というのはどうせ偽名だろう)
なぜ本当の名前を名乗らないのかは知らないが、あなたはもう、そういった“設定”はシカトすることにした。

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