北海道株式会社のケース(1)vol.059

仰天する金額の報酬が振り込まれ、呆然とする間もろくになく、ハローワークから次の依頼の連絡を受けたのは2日後のことだった。

「明後日の10時に、同じ場所でお願いします」
担当官はあなたにそう言った後、
「今後また改めて相談させていただきますが、1日に複数件の依頼が入る場合もありますので、ご対応可能かどうかを、少しお考えになってみて頂けますか?」
どうやら本格的な、あなたへの依頼が始まりそうだった。

(次は2日後か…)
今度は相手の情報は何もない。

話の聞きとりかたも、何を質問するかも、そして相手へのアドバイスもすべて、会ったその場で判断しなければならない。

(しかし、相談業は本来、そういうものだろう)
あなたは20代の頃を思い出した。
女友達から頼まれて、彼女の友人の手相鑑定をしたときのこと。

3人で会うはずが、友人が急遽来られなくなったため、顔も知らない女性と二人で会うことになった。
お互いの特徴を電話で伝えあい、駅前の雑踏で待ち合わせたことも何度かある。

アクシデントで集中力を乱される経験はたくさんあったが、それらが意外な形で役に立つときがきた。
そんなわけで、あなたは意外に落ち着いていた。

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