▲▲社のケース(9)vol.056

あなたは遠慮なく言った。

・開発費用8千万は希望的観測。1億4、5千万は覚悟すること

・段階的カスタマイズは2千万では到底収まらない。
『デュアル製品マスタ』などと聞こえの良いネーミングをしているが、現場を知らない開発者や、他人が登録したマスタ情報を使っているだけの経理担当者が想像するような、『規則的なマスタ登録』など及びもつかぬ想定外の事象が次々と沸き起こるはず

・想定外の事象への対処のために、システム会社の工数が際限なく膨れ上がって金額がかさむので、開発は途中で強引にストップがかかることになる

・途中でのストップにより必要条件が満たされず、プロジェクトには落第点がつく。
▲▲社のシステム開発プロジェクト責任者は保身のため、「後は保守の範囲で何とか対応する」というシステム会社の発言に、救われたようにOKを出し、何が何でもその案で社内稟議を通してしまう

・しかし、『保守の範囲』でしてくれることなどタカが知れている。
現場は『改編/改良』を求めて悲鳴を上げているので、結果的にその声は無視することになる

・システムでカバーできるはずだった業務オペレーションが、あちこち歯抜けになり、現場がアドリブでカバーするので属人化が進み、共有化に障害をもたらすだけでなく、教育制度が整わない

・教育制度が無い組織は、よほど根性のある人でないと務まらないので人材が居つかなくなる

まあ結局、「大金を投じて社員を疲弊させたうえ、利益を垂れ流す源泉を作るような投資をしようとしている」ということを、あなたは一気にしゃべった。具体的金額は感覚的に言ったものだが、実際にそうなるだろうという確かな予感があった。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする