▲▲社のケース(3)vol.050

過去に個人を対象に行ってきた鑑定と全く同じテクニックを使って、あなたは▲▲社という【法人】を自称する男の手を見た。

一瞬で脳裏に焼き付けた全体像の中から、いくつかの大きな特徴だけを捉えて、他はいったん白紙にする。

あとは、相手とのやり取りに応じて、白紙エリアから必要な部分だけを復活させ、ガイドブックとして効果の高い地図を作り上げていく。

その地図は段階的に精製されていくのだが、あなたが見た最初の形はこのようになった。

sankakuleft

▲▲社(左手)

sankakuright

▲▲社(右手)

 

そして、あなたが創作した【法人】の手相は個人のものをベースに次のように置き換えた。

baseguide

基本線ガイド

  個人   【法人】
生命線 取引線
知能線 製品線
感情線 社員線
運命線 取引先線
太陽線 市場(マーケット)線
 

運命線は取引先との関係性を表す『取引先線』。
右手のそれは『顧客との関係性』、左手のそれは『仕入先との関係性』と置き換えるのは当初からのプランだったので、そのつもりで見てみると、両手とも運命線に大きな食い違いがある。

右手は35歳を表す地点、左はそれより4年遅く39歳。

▲▲社のホームページに掲載されている会社沿革では、昨年が創業からちょうど35年で、新社長に交代したときだ。

食い違いは「社長交代」にこじつけられる。

(案外、うまくゆくのではないか)
あなたは幸先良いスタートに気を良くした。

どこかの時点でこの【法人】という無理のある設定から解放されるだろう。
「そろそろ、本当の会社の相談に変えましょう」と、常識をわきまえた経営相談に切り替えようと思うが、それには少しもっともらしい【法人】相手の面談の体を作らなければならないだろう。

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