あなたの考えは行き詰った。
技術を売る。
いや、事態の解決にかかる速度と引き換えに無料にしても良いと思う。
オヤジさんの意思は多分そこにある。
ただし、その相手は厳しく吟味したい。
ホームページを作って呼びかけても、その要求を満たすような作り方は望めない。
(いったい、どうする)
(ビジネス発想で行き詰ったら手相)
あなたはもう一度、【法人】の手のひらを見た。
右手生命線(売上線)から中指の付け根まで一直線に伸びる運命線(取引先線=得意先線)と、左手首中央付近から、これも一直線で中指へ向かって昇る取引先線(左手なので仕入先線)が、特に目を引く。
独力・独断で切り拓く仕入先との関係性に対し、得意先との関係は「売上そのものが作る」という特徴がよく表れている。
製品の信頼性は、オヤジさんが自分のつくるモノへの想いを反映した結果ということに、あなたは思い至った。
初見ではそれほど強く気に留めなかったが、親指下の金星丘がよく発達しているのだ。
会社への愛、社員への愛、そして取り扱う製品への愛という、経営者の価値観が表れている。