北海道株式会社のケース(7)vol.065

社長は入社1年でほとんどの業務をマスターしたという話だが、だからといって、突然経営を任されて運営していけるだろうか。
日常業務とはワケが違うのだ。

当初は先輩と二人だけの食い扶持を稼ぐだけで精いっぱいだが、リスタートして半年以内に早速社員を採用している。

収支はトントン、資金はギリギリ。それで約10年続いている。
いくら若くて無理が利くといっても、単なる体力勝負だけでこの実績は出せない。

【法人】はさっき、「社長は優秀だ」と言ったが、いろいろ話を聞いたうえで今日の姿を見ると、確かに優秀といって差し支えないだろう。

(社長の手腕を体現する何らかの強みが、どこかのデータに表れているはずだ)
地理的な条件から見てみようと得意先情報を抽出したら、徳島県と香川県に集中している。

(やはり、『北海道株式会社』なんていう社名は、相談するときに使う適当な名称だろう)
「宮城」や「仙台」なら、伊達つながりや七夕つながりでもう少し現実感があったのだが。
いや、それはどうでもいい。それより、ここから何か見えてこないだろうか。

創業社長夫妻の時代を“前期”、現在の社長の時代を“後期”と呼ぶなら、前期の最後にほとんど失った得意先の中に、後期に入って復活したところが結構ある。

といっても、北海道社はイベント業だから、定期的に商品を納めるようなルートセールスの商売ではない。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする