青森県株式会社のケース(18)vol.088

しばらく、競合他社のサイトを見回った後、再び青森社ホームページに戻る。
(決め手がないなあ)という思考をしていたあなたは、ふと思い直した。

というか思い出した。

(いけない。探していたのは長所を引き出すための条件、『検索ワード』だった)

『ホームページの充実で他社との差別化を図る方法を・・』と、いつの間にか常識的発想に傾いていた頭を急いでリセットする。
こういう一瞬に限っては、コンサル的な合理的思考法はかえって邪魔になる。

今は、社員のカリスマ性を見出すための情報が欲しいのだ。愚直なまでに。
形になっていない「兆し」でもかまわない。

(そうか)
仮に青森社にカリスマ社員がいるとする。

その社員に、【法人】の手のひらに表れている「木製丘の強さ」が示す指導力が備わっているとすれば、客から会社への問合わせに『神対応』している可能性がある。

それなら「○○社 評判」というキーワードで検索することもできるが、今、あなたの前には【法人】が座っている。

問い合わせ対応のやり取りそのものを、データで表示させた方が断然リアルだ。
【法人】にそれを要求しようと思ったため、一瞬だが、意識を集中していた画面から注意が反れた。

そのせいで、先ほどから繰り返している青森社ホームページ内サーフィンの際、(ここはクリックするだけムダだから)と思って避けていた『お問い合わせ』のコンテンツをクリックしてしまった。

(何だ、これは……)

意外な展開に、あなたは【法人】へのデータ要求を忘れ、画面に引き込まれた。

企業のホームページ内で『お問い合わせ』のコンテンツをクリックすれば、普通は連絡先が記載されているとか、「問い合わせフォーム」が開いたりするのが一般的だ。

しかしこれは、そういったものとは違っていた……

《続く》

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする