青森県株式会社のケース(17)vol.087

(では、カリスマ社員が出現するのは、今よりももっと先の未来の話か)

いや、そうとも言えない。

大手メディアの網にはかからない形で大人気を博していることだってある。
ネットコミ、口コミの世界ではよくあることだ。

というより、そもそも『神レベル』などというネットスラング的言い回しで表現される現代風のカリスマは、ネットの世界を背景にしている雰囲気が濃厚だ。

ひょっとしたら、そのうちの1人が青森社に存在しているかもしれない。

「存在している」という仮定を掲げて、青森社ホームページのサイトマップを見た。

ごくありきたりなコンテンツしかない。

ざっと見渡してめぼしいと思われた「会社情報」ページに掲載されている『沿革』と『社長あいさつ』には、どこにでもあるような平凡なことしか書かれていない。

社長は熱心に創業神話を語っているが、それは社員に対してであって、外部へ発信しているということはなさそうだ。

(ひょっとして、会社のサービスが『神対応』なのか?)
その可能性もあるが、それだと会社の属性になってしまう。

【法人】の手相の「製品線」は製品やサービスを表しているから、そちらに比重をおいて解釈すれば、左手の長い製品線は「取り扱いの部材や商品が多品種または大量」と読み取れる。

右手の短い製品線は「製品やサービスが単発的、または短期間で市場に浸透する(消費される)」といった解釈が妥当だ。

青森社は家具のレンタル業なので、契約期間が長くなる傾向が多く、「単発・短期間」は当てはまらない。
また、できるだけ同じ種類の家具をまとめて扱い、スケールメリットでコストを下げようとしているので、「大量」はともかく「多品種」という特徴を当てはめるのも無理がある。

(やはり、カギになるのは『社員』だと思う)
あなたは、あなた自身の直観を信じてみることにした。

仮に会社が “神対応” していたとしても、それは個人の力が強く作用し、会社が前面に立った印象を与えない形で行われている、と思う。

まだ目立った存在ではないかもしれないが、そうした『神レベルのカリスマ社員』が、【法人】の中にいるような気がする。

すべて仮定だが、手相上の根拠としてはどれも論理的だ。

手のひらデータベースの情報を科学的に解析し、現実とすり合うポイントを見つけることができれば、ストーリーが成立する。

そしてそれが、依頼人に対して十分な説得力と、今後の行動の指針を提供できてしまうことは、比較的日常茶飯事である。

このあたりが、手相やその他の占いの最大の特徴だ。

鑑定で見えてくる事柄をどう解釈し、相手にどう伝えるかの方法は千差万別で、鑑定の出来・不出来を左右するのは、結果的に鑑定者のセンスに依存してしまうのだ。

習うことはできても、習ったことをそのまま出せば依頼人が満足するような状況は、あまり多くない。
プロならなおさら、そんな甘いやり方ではリピーターや口コミは望めない。

《続く》

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