【法人】の誘導で、社長や社員の動きは方向づけられる。
あなたが自分の直感を、目の前の【法人】に示唆することで、会社の舵が切られる(ということらしい)。
実行されるか否かは定かでないが、いずれにしてもあなたの解釈投与には大胆かつ慎重な判断が必要だ。
あなたなりの見切りをし、論旨展開するための情報が欲しい。
あなたは【法人】に、手のひらを見せるよう要求した。
個人 | 【法人】 | ||
① | 生命線 | ⇒ | 取引線 |
② | 知能線 | ⇒ | 製品線 |
③ | 感情線 | ⇒ | 社員線 |
④ | 運命線 | ⇒ | 取引先線 |
⑤ | 太陽線 | ⇒ | 市場(マーケット)線 |
第一印象は、「知能線(製品線)から伸びる太陽線(市場線)」だ。
普通の個人の鑑定なら、「才能で金運をつかむ相」というトークを展開できる。
【法人】に置き換えても今までの話を立証するかのような相で、オヤジさんはその技術で業界にしっかりと根を下ろしている。
部品の仕入先も顧客も、オヤジさんの技術を認め、信頼する中で関係が築かれており、製品に立脚した市場での存在感が明確に表れている。
また、右手の運命線(取引先線)が生命線(取引線)から昇っている。
右手なのでいずれも売上を意味する。
オヤジさんにとって、納めた製品への思いは、自分の分身か家族に対するもののように強く、それほど強い思いを込めた製品が信用や評判を生み、次の売上へとつながることを明示している。
実際にデータベースの取引記録から確認しても、一度納品した機械や部品の修理依頼はほとんど見られない。
むしろ周辺機器である他社製品に起きた故障修理や、岩手社製の部品が組み込まれている本体そのもののメンテナンス依頼が増えてくる傾向がみられる。
岩手社製品の高い安定性が同社への信用を築き上げ、他社を利用していた取引相手が乗り換えてくる形で、商売は繁盛していた。
また、製品を雑に扱う相手を避ける嗅覚も優れていると、あなたには感じられた。
今回の『ビールの指輪』についての企画が持ち込まれた際の会話の中でも、デザイン性の高さに強い関心を示していたと【法人】は話した。
オヤジさんは装飾品に興味を持っているのかと質問したが、腕時計すらしないタイプで、服の質の良さにはこだわるが、装飾に対する執着は全くないらしい。
指輪のデザインへの強い関心は、自分が作った製品が実際に使用される現場を想像し、大切に扱われる環境である手ごたえを感じたからではないかと思われる。