皮肉な「書類選考通過」!二股の誘惑?(7)vol.021

ハローワークとの契約は、不定期/不自由/収入額不明瞭。
この3要素が、前向きな気持ちでの締結をためらわせる理由だ。

しかし、継続契約の可能性があり、少ないが確かな収入が見込まれる話に対し、▲▲社の話は当然不採用に終わることもあり得る。

だが、▲▲社の人事担当者は、官庁経験の中でもあなたが秘かな自信と誇りを感じている「出先機関の事務責任者の経歴」にフォーカスし、高く評価してくれているらしい。
こんなことは初めてだ。

(今度こそ、うまくいくのではないか?)
正解のない堂々巡りを繰り返す中で、こんな考えも浮かぶ。

(▲▲社は、しごとセンターの案件だ)
ハローワークへは、このことを隠しておいて、まずは面接を受けてしまうことが可能だ。
可能性はできるだけ確保しておくという考え方だってあるだろう。
生活がかかっているのだから。

(いや、しかし・・)
徹底した守秘義務のもとで委託業務に従事する契約者の行動は、ハローワークで徹底的に調べられるかもしれない。

(やはり、契約日の先送りを打診しよう)
たったふたつの話を受けただけで、こうも振り回される我が身が不甲斐ない。
が、あなたとしては、そのほうがすっきりして面接に臨める。
普通の求人とは違うのだ。仕方がない。

とはいえ、せっかくのチャンスを、正体不明のオファーと天秤にかけることが、あなたの人生にとって、正しいことなのだろうか?
結局、伸びやかな金曜日は、あなたには訪れなかった。

《続く》

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