岩手県株式会社のケース(9)vol.101

一応、無料公開するための手順は、すでにあなたの頭の中に展開している。

ホームページ開設は広告代理店任せで良い。
早速見積もりを取って発注する。

岩手社では、工場の中をひっかきまわして名刺を集める。
【法人】いわく、社内には顧客や仕入先をはじめとして、これまでもらった名刺が約4千枚はあるそうだ。

それらへ片っ端から連絡を取る。
ファックスの一斉同報でよいので、「技術提供のお知らせ」を送ってホームページを見るように促す。

これで関係者への告知が終わる。

ファックスを受け取った当事者自身かその関係者のうち、技術者を擁する企業が声をかけてくるのを待つ。
または、技術を持つ企業をビア社に紹介し、仲介料を得ようとする企業も、岩手社に声をかけてくるだろう。

あとは、法的責任の問題などが発生しないよう、注意書きを添えておく。
「この技術を応用して事業化する場合は、すべて応用する側の責任において行ってください。掲載者は一切の責任を負いません」といった内容になると思うが、この辺のことにあなたは詳しくないので、それは【法人】が確認すべき事項としてこの場で伝えておけばよい。

と、頭には浮かんでいるのだが、あなたはそれを【法人】には伝えないことに決めた。

やはり、『技術を渡す相手』と『渡し方』には十分な配慮が必要だ。

では、どうするか?

《続く》

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