北海道株式会社のケース(終)vol.069

社員のあいだに、「ウチの会社の物語」を浸透させるうちに、それは自然な形で外部へ向き始めるはずだ。

右手製品線からの上向き短線(マスコミなど通信に対する特性)と、左手薬指に向かって外側から昇る市場線(外部からの引き立て)、それと両手の関係線(社員/社会との理想的関係性)を総合すると、その筋書きは、仕掛けさえすれば実現の可能性はすこぶる高い。
やってみる価値はある。

右手の影響線の後半部分が35歳からスタートする。
北海道株式会社は創業から33年。

約2年の準備期間に、社内報で会社と社員のコミュニケーションを確立し、社員ひとり一人が強い広告塔になる頃、満を持してマスコミへのPRを仕掛ける流れが適切だと思う。

最初から全員でそれを狙って動こうとすると不自然さが出てしまうが、企画するのが赤の他人のあなたで、実行者が【法人】という形なら、当の本人たちには偶然の連続のようにしか感じられないだろう。

採用活動と基幹システムを凍結し、社内報の充実に資金を振り向けるのも有力な手段だ。

ただの印刷だけでなく、社内報の企画指導から取材及びライターの手配まで整えてくれる専門の企業もある。
そういったところへプロデュースを依頼し、社員たちの創造の場を提供することも高い教育効果を持つことを、あなたは経験的に知っている。

もうひとつ、気づいたことがある。
左手の小指側からカーブして薬指に伸びる市場線の開始位置は22歳。
今の社長が入社したときからスタートしている。

(ふたりの『父親』からのギフトだったのかもしれない。この会社そのものが)
だからきっと、うまくいく。
あなたは最後に【法人】にそう伝え、鑑定の終了を告げた。

《続く》

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