皮肉な「書類選考通過」!二股の誘惑?(9)vol.023

あるいは、契約書の【最低限度額】という文言に、救われる要素を見いだせるのではないか。
何らかの条件を満たすことで、収入アップが可能なのかもしれない。

さらに契約書の但し書きを見ると、「別途報酬等が支払われる場合において、その金額が最低限度額を上回る場合、最低限度額の計算による支給は行われないものとする」とある。

最低限度額とはあくまでも補償されるものだ。
たとえば14日間の契約期間中に、なんらかの形で6万円の報酬を、企業またはハローワークから受け取ったとする。

その場合、あなたは2万円の補償を受けて所定の8万円を手にすることができる仕組みが【最低限度額】だ。

だから、受けた報酬が10万円だった場合は、最低限度額の補償は発動しない。
このときの契約期間の収入は、10万円になる。

「別途報酬等」の正体は不明だが、まずは暮らせるだけの収入を得る方法を探そう。
そして、今後生きていくために、何とか契約が継続できれば……

そう考えている最中、ふと我に返る。

(なぜハローワークの話を受ける前提で考えているのか?)
あなたには▲▲社の話も来ているのだから、こちらの可能性もあるのだ。

もし、▲▲社へ入社できれば、今の生活をするには月々の給与で十分なうえ、貯蓄だってできる。
あなたは改めて、月曜日の面接対策にいそしむことにした。

《続く》

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