転職門前払いとハローワークからのオファー(5)vol.005

口当たりのいい説明で加盟金を集めるフランチャイズ本部もあると聞いたことがあるあなたは、某大手転職サイトから届く『フランチャイズ加盟』のオファーを胡散臭く思っている。

就職活動に困っている弱者をターゲットにした販促だと、つい悪意的に考えてしまうのだ。

「勤め人を目指すだけが収入確保の手段ではなくて、こんな道もある」というチャンスを与えていると、企業側はいうのかもしれないが、追い詰められた精神状態からフランチャイズ起業に鞍替えして、うまくいくとは思えない。
加盟オーナーを募るなら、通常の広告で十分じゃないか。なぜ転職サイトにこんなものを載せるのか?

オファーなど滅多に来ないあなたは、通知を受けると特別に気持ちが湧き立つ。
いそいそとサイトにログオンしてメッセージをチェックし
≪フランチャイズ加盟≫
という文字をみると、急速に心が冷える。

“小金だけはあるんだろ?”

という意味のメッセージに思えて、期待した分だけ余計に傷つく。
無職、貧乏の二つの泣き所を同時に突かれることになるからだ。

まあ、求人サイトは営利企業だから、広告掲載料でも成功報酬でも、とにかくビジネスできれば良しとするだろう。だから求人案件の中でフランチャイズ企業が加盟店を募っていても、ある意味当然と言えるのだろう。

しかし、ハローワークまでがそんなことをするか?

(若い女が相手だからと、心を許したりはせず、甘い話には絶対に乗らない)
勧誘なら即座に断って、ついでに、時間を無駄に奪われたことに抗議でもしてやるか。弱者を食い物にするなと……。

《続く》

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