北海道株式会社のケース(3)vol.061

(なんだ、これは?)
起動したばかりのPC画面にはデータベースソフト「マイクロソフトアクセス(Access)」が開いており、個人名の一覧が表示されている。

「これはウチの社員リストです。他に見たいものがあれば言ってください」

言えば何でも、データになっているものは画面表示させられるという。
あなたは呆気に取られた。

(その話が本当なら……)
念のため、試してみることにした。

画面に表示されているのは在籍社員だけのようなので、退職者もすべて出してくれというと、目の前の画面が自動的に切り替わり、リストは10名程度から200名以上に早変わりした。

在籍者コードという項目が追加され、そこに「0」と入力されているのが現役、「1」が退職者だ。

(これは面白い)
勤怠管理情報なども出せるかと聞くと、それも可能だという。
出退勤情報は記録されていないが、【法人】自身の記憶を画面表示できるそうだ。

あなたはそれを聞き、膨大な質量の限りない可能性を感じた。
記録情報はなくとも、【法人】の記憶にさえあれば、情報はすべてデータ化できるというのだ。

おそらく、今の「在籍/非在籍」みたいな聞き方をすれば、それに応じた項目が作られて識別できるのだろう。
それなら、どんな問題でも解決の糸口がつかめそうだ。

(とは、少し言いすぎかな・・)
あなたのデータ読解力と解釈投与の言葉の選び方、そして、実行にあたっての相手側のリソースと実行力。

これらの4つがバランスよく作用しないと、解決に至ることは難しい。

《続く》

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